【プロ解説】オフセット印刷とデジタル印刷の違い:価格・品質・用途を徹底比較
2025.11.17
「この販促チラシはオフセット印刷がいいのか、デジタル印刷(オンデマンド印刷)がいいのか?」
東京都内や大阪で、
- 新規事業を立ち上げた起業家の方
- 化粧品のパッケージや店舗のディスプレイといったSPツールの制作に携わるマーケティングご担当者様
こんな方は、この印刷方式の違いと選択で悩むことが多いでしょう。
- 印刷物の仕上がり品質
- コスト
そして納期は、オフセット印刷とデジタル印刷のどちらを選ぶかによって大きく異なります。
間違った方式を選ぶと無駄な費用が発生したり、ブランドイメージに悪影響を与えたりすることもあります。
私たちは、大手化粧品会社の店舗ディスプレイやパッケージ製造を長年手掛け、創業80年の歴史と実績を持つ印刷と加工のプロフェッショナル会社です。
今回の記事では、その知識と経験に基づき、
- 両印刷方式の仕組み
- メリット・デメリット
- 価格・品質
そして最適な用途を徹底比較します。
このガイドを活用し、貴社の集客や販促目標に最適な選択を行いましょう。
印刷方式の仕組みと基本
オフセット印刷の仕組みと特徴
オフセット印刷は、平版印刷(平版)という方式を採用した商業印刷の主流手法です。
インキを直接紙に付着させるのではなく、水と油(インキ)の反発を利用して版(刷版)から一度ブランケットと呼ばれるゴム製のローラーへ転写します。
さらにそこから用紙に転写して印刷します。
- 特徴: 版の作成が必要なため、初期費用(製版費用)が発生しますが、一度版を作ってしまえば、同じ品質で大量部数を効率的に刷ることが可能です。インキは水を含むことで安定し、広範囲の色再現性に優れています。
デジタル印刷(オンデマンド印刷)の仕組みと特徴
デジタル印刷は、版を必要としない方式で、主に「トナー(粉状インク)方式」と「インクジェット方式」の2種類に分かれます。
- トナー方式: オフィスのレーザープリンターと同じ仕組みで、デジタルデータを直接トナーに変換し、熱と圧力で紙に定着させます。名刺やハガキなどの小ロット印刷物へ最適です。
- インクジェット方式: 液体インクを直接用紙に噴射して印刷する方式で、近年はポスターや大型ディスプレイ、特殊素材への対応が拡大しています。
デジタル印刷は版が不要なため、製版費用や準備時間が一切かからず、小ロットや短納期の需要に迅速に対応できることが最大の特徴です。
また、一枚ごとに内容(文字や画像)を変える「バリアブル印刷(可変印刷)」も可能です。

価格と納期を左右するコスト構造
印刷部数による単価の違い(ロットと価格)
印刷単価は、オフセット印刷とデジタル印刷を比較する際の最も重要な要素です。
| 項目 | オフセット印刷 | デジタル印刷(オンデマンド印刷) |
| 初期費用 | 高い(版代、セットアップ費用) | ほぼ不要 |
| 1枚あたりの単価 | 大ロットで極めて安くなる | 部数に関わらずほぼ一定 |
| コスト分岐点 | 数百~数千部を超えると最適 | 少量(小ロット)印刷に最適 |
オフセット印刷は版を作成する初期費用がかかるため、部数が少ない場合は割高になります。
しかし、大量に刷れば刷るほど固定費が分散し、単価が劇的に安く抑えられます。
一方、デジタル印刷は版が不要なため、1枚から必要な量だけ注文できます。
チラシや冊子など、少量のみ必要な場合はデジタル印刷の方が安くなります。
コスト面では、一般的に100部~500部あたりに両方式の分岐点があると言えます。
納期と柔軟性の違い
| 項目 | オフセット印刷 | デジタル印刷 |
| 納期 | 長い傾向(製版、乾燥時間) | 短い(注文完了後すぐ印刷) |
| 特急対応 | 難しく、費用が高くなる | 対応しやすい |
| 在庫リスク | 大量ロットのため、在庫リスクあり | 必要な時に必要な量だけ作るため、在庫リスクなし |
| 差し替え | 版を作り直す必要あり(費用発生) | データ修正後、即座に対応可能 |
納期の短さもデジタル印刷の大きなメリットです。
急ぎのイベント用ポスターやダイレクトメール(DM)など、短納期の需要に対しては、デジタル印刷が最適です。

印刷物の品質と再現性の比較
色の再現性と安定性(品質)
オフセット印刷は、インキを湿し水と呼ばれる水とのバランスで調整します。
紙に転写する仕組みのため、色の安定性と広範囲の色再現性に優れています。
- オフセット印刷の品質: 網点が精細で美しい仕上がりであり、特に写真やグラデーションの表現力が高いです。特定の企業カラーやブランドカラーを忠実に再現する「特色」の使用も容易です。そのため、化粧品パッケージや高級カタログなど、品質を重視する印刷物に向いています。
- デジタル印刷の品質: トナーやインクジェットの粒子で色を表現するため、オフセット印刷に比べて精細さや色域の広さがわずかに劣る場合があります。ただし、近年のデジタル印刷機は技術の進化が著しく、オフセット印刷に近い品質を実現しており、一般的な印刷物では差が分かりづらくなってきています。
対応できる用紙の種類とサイズ
用紙の種類やサイズへの対応も、両方式の大きな違いです。
- オフセット印刷: 上質紙からコート紙、厚紙まで幅広く対応できます。特に、和紙やビニールなど特殊素材への対応も経験豊富な印刷会社であれば可能です。大型の印刷機も多く、ポスターなど大判の印刷物に向いています。
- デジタル印刷: トナーの定着やインクの乾燥に制限があるため、対応できる用紙の種類や厚さに制限がある場合があります。しかし、近年は技術向上により、クリアファイルやステッカーなど多様な素材に対応できる機種も増えています。

印刷方式別メリット・デメリットと用途
オフセット印刷のメリットと最適な用途
| メリット | デメリット |
| 品質が非常に高い(精細さ、安定性) | 版代がかかる(初期費用が高い) |
| 大量部数での単価が最も安くなる | 納期が長くなりやすい |
| 特殊な紙やインキ(特色)に対応可能 | 少ロットだと割高になる |
| 大判印刷物に向いている | 差し替えや修正に手間がかかる |
最適な用途: 会社案内、高級カタログ、大量配布のチラシ/フライヤー、広範囲な色再現が求められるポスター、長年使うパッケージなど。
デジタル印刷のメリットと最適な用途
| メリット | デメリット |
| 版代が不要(初期費用ゼロ) | 大ロットだと単価が高くなる傾向 |
| 短納期(小ロットなら当日/翌日納品も可能) | 色の再現性がオフセットに比べると劣る場合がある |
| 一枚ごとの内容差し替え(可変印刷)ができる | 特殊な紙や加工に対応できない場合がある |
| 少量在庫/在庫リスクなし | 大判の印刷物はオフセットより高くなる傾向 |
最適な用途: 名刺、ハガキ、ダイレクトメール(宛名差し替え)、試作パッケージ、少量の社内資料/マニュアル、イベント向けのクリアファイルなど。

専門家が教える最適な印刷方式の選び方
印刷物の種類別・目的別チェックリスト
東京や大阪の企業様が発注することの多い印刷物を例に、最適な方式を解説します。
| 印刷物の種類 | 優先項目 | 部数の目安 | 最適な印刷方式 |
| 商品パッケージ | 品質/色再現性 | 1,000部以上 | オフセット印刷 |
| 名刺・ハガキ | 短納期/少量 | 300枚以下 | デジタル印刷 |
| 大量配布チラシ | コスト/単価 | 5,000枚以上 | オフセット印刷 |
| 試作品/校正 | 色の確認/少量 | 1部~10部 | デジタル印刷 |
| 店舗ディスプレイ | 特殊加工/サイズ | 中/大ロット | オフセット印刷 |
データ作成の違いと入稿時の注意点
データ作成も、印刷方式によって異なります。
- オフセット印刷用: C M Y K や 特 色 の 設 定 、 解 像 度 、 塗り 足 し の 精 度 が 厳 密 に 求 め ら れ ま す 。 印 刷 会 社 側 で の 「 版 」 を 作 る た め の 工 程 が 必 要 な た め 、 入 稿 前 の 確 認 時 間 が 長 く な り ま す 。
- デジタル印刷用: オフセット印刷ほど厳格ではない場合もありますが、色味の変化に注意が必要です。特にRGBで作成された画像は、実際の印刷で色が沈む傾向にあります。
どちらの方式であれ、完全データ入稿が最もコストと納期を抑える方法です。

6. まとめ:創業80年のプロが提案する最適な選択
貴社が求める最高の品質
品質とコストを両立させるプロの提案
オフセット印刷とデジタル印刷の違いを深く理解し、貴社の目的に合わせて適切に選択することが、費用対効果の高い販促活動を実現する鍵です。
私たちは、長年にわたり高品質な商業印刷に取り組み、特に化粧品のパッケージや展示ディスプレイなど、高い表現力と安定した品質が求められる分野で実績を積んできました。
- 印刷方式の選択
- 製 本
- 加 工
ま で 、 一 貫生産体制を採用しているため 、 最適な方法を効率的にご提案 いたします。
コストを抑えることも可能で す 。
無料相談で最適な方式を見つける(行動促進)
- 「作りたいパッケージの部数ではどちらが安くなるか」
- 「イベントまでの納期に間に合う最適な方法は」
など、複雑な印刷の違いに関するご質問やご予算に関するご相談は、ぜひお気軽私たちにお問い合わせください。
貴社の事業に貢献する最良の印刷ソリューションをご提案します。
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