特殊ニス印刷加工とは？種類と効果を徹底解説
2025.12.16
- 「せっかくデザインした印刷物が、使っているうちに擦れて色落ちしてしまう…」
- 「ライバル商品と差別化したいが、予算の都合で派手な箔押しやエンボス加工は難しい…」
大阪や東京都内で販促物やパッケージ制作に携わる広報・デザイナーの皆様、このような印刷物に関する悩みをお持ちではありませんか？
印刷物の表面加工は、耐久性（保護）と意匠性（デザイン）という両方の効果を同時に実現するための重要な技術です。
特に、ニス印刷はコストパフォーマンスに優れ、部分的な光沢の表現や質感の変化を可能にします。
私たちは、大手化粧品会社の店舗ディスプレイや高級パッケージの印刷加工を長年手掛けてきた創業80年の実績を持つ特殊印刷の専門会社です。
この記事では、
- ニス印刷の種類とその効果
- 費用
そして印刷の仕上がりを左右する注意点について、プロの視点から徹底的に解説します。
ニス加工を活用して、あなたの印刷物の魅力を最大限に引き出し、集客や売上向上に繋げるための具体的な方法を紹介します。
特殊ニス印刷の基本的な役割
ニス印刷の保護機能と耐久性への貢献
ニス印刷とは、印刷が完了した表面に透明な塗料（ニス）を塗布し、表面加工を施す方法です。
この加工の主な役割は、印刷物を擦れや汚れ、インキの色落ちなどから守る保護にあります。
特にポスターやパンフレット、パッケージといった手に取られる印刷物において、ニスを使用することで印刷物の耐久性を大幅に向上させることが可能です。
印刷の仕上がりを長期間にわたって維持し、品質を保つ上でニスは必要不可欠な技術です。
ニス印刷がもたらす光沢と質感の演出
ニス印刷は単なる保護だけでなく、印刷物のデザインを際立たせる効果も持っています。
- 全面に施すことで強い光沢を与えるグロス加工
- 光の反射を抑えるマット加工
など、質感を自由に調整することが可能です。
これにより、商品やブランドのイメージに最適な印象を演出できます。
表面の手触りが変わることで、印刷物に触れるお客様に高級感を与え、視覚と触覚の両方からアピールすることが可能です。
特殊ニス印刷の種類と応用
UVニスと疑似エンボス加工の比較
UVニス印刷のメカニズムと強靭な表面
特殊ニス印刷の代表格であるUVニスは、紫外線（UV）を照射することで瞬時に硬化する特殊なインキ（ニス）を使用する方法です。
UVニスを用いることで、仕上がりの表面が非常に硬く、耐水性や耐久性に優れています。
紙に浸透しにくく、強い光沢（グロス）感と鮮やかな色の表現を実現します。
印刷の色を濃いまま保ちたいパッケージやポスターなど、強度が必要な印刷物に最適です。
UVニスを施した印刷物は、一般的にオフセット印刷機にインラインコーターを搭載して行われることが多く、大量ロットにも効率良く対応が可能です。
疑似エンボス加工による立体表現と低コスト化
疑似エンボス加工は、UVニスの一種でありながら、特殊なインキとUVを使い分ける方法で凹凸を生み出す特殊な印刷加工です。
UVニスを塗布する部分としない部分、あるいは異なるニスを使用することで、印刷物の部分的にザラザラとした感じや立体感を演出します。
型が不要なため、エンボス加工と比べた場合に低コストで立体感を表現できるメリットがあります。
触覚にも訴えかける独自の効果が特徴です。
DMや名刺など、手に取ってもらうことが重要な販促物に活用されます。
特に、紙全体に模様を入れることで、特殊紙を使わずとも和紙や布のような手触りを疑似的に再現することが可能です。
部分ニスと厚盛ニスの活用事例
部分ニス印刷による視覚的効果
部分ニス印刷：デザインに奥行きを与える方法
部分ニス（スポットUVニス）印刷は、印刷物の中でロゴや特定の絵柄など、強調したい部分だけに光沢のニスを塗布する方法です。
全体をマットPPやマットニスで落ち着いた質感に整えた上で、部分的にクリアな光沢を加えることで、視覚的なコントラストが生まれます。
デザインに奥行きと洗練された印象を与えます。
- 高級感のある化粧品のパッケージや名刺
- パンフレットの表紙
など、印刷物の魅力を格段に向上させる効果があります。
この加工方法のポイントは、マットな下地と強い光沢のニスを組み合わせることで、視覚的な印象を強くすることです。
特に黒や濃い色のインキの上に部分ニスを施すと、高級感が際立ちます。
厚盛ニス印刷：立体的表現と触覚への強い訴求
厚盛ニス印刷は、通常のニスよりも厚く樹脂（ニス）を盛り上げる特殊な方法で、ロゴや文字に立体的でクリアな光沢を与えます。
その盛り上がった部分は指で触った際にではっきりと感じられるため、視覚だけでなく触覚にも強く訴えかけるインパクトを持ちます。
厚盛ニスは、商品のブランドイメージを強調したり、偽造防止の役割を果たすことも可能です。
特に高級パッケージやVIPカードなどで重宝されます。
デジタル印刷機と連動した厚盛ニス加工機を使用することで、版を作ることなく可変データにも対応できるため、パーソナライズされたDMなどにも利用できます。
ニス印刷の種類とコスト比較
ニス加工の費用と種類別メリット
OPニス（オーバープリントニス）の基本とコストメリット
OPニス（オーバープリントニス）は、印刷の最終工程でインキの上に全面に施すニスで、印刷物の表面を保護する役割が主です。
OPニスの最大のメリットは、UVニスやPP加工と比較してコストを最も抑えられることです。
光沢（グロス）タイプと非光沢（マット）タイプがあります。
印刷物全体の質感を調整する目的で幅広く使用されます。
大量印刷のチラシやパンフレットなど、コスト重視の印刷物に最適な選択肢です。
また、OPニスはインキの乾燥を助けたり、裏移りを防止する効果もあります。
水性ニス・油性ニスと環境への配慮
ニスには、乾燥方法や成分により水性ニスと油性ニスがあります。
水性ニスはVOC（揮発性有機化合物）の排出が少なく環境に優しく、臭いも少ないメリットがあります。
SDGsやエコへの取り組みを重視する企業に多く採用されています。
一方、油性ニスは強い耐久性を持ちますが、乾燥に時間がかかります。
UVニスは耐久性と即時乾燥を両立しますが、専用の設備が必要なため、コストが割高になる可能性があります。
環境問題への意識が高まる現代において、水性ニスやUVニスのように有機溶剤の使用を抑えたニスが選ばれる傾向が強まっています。
失敗しないニス印刷の注意点と知識
ニス加工データ入稿の重要ポイント
ニス印刷データ入稿と位置ズレ対策の必要性
特殊ニス（部分ニス、厚盛ニス、疑似エンボス）を施す場合、通常印刷データとは別に「ニス版データ」を作成する必要があります。
印刷とニス加工は工程が異なります。
わずかな位置のズレ（見当ズレ）が生じる可能性があります。
このため、ニスを施す部分の周囲に色インキをぴったりと合わせるデザインは避けることが賢明です。
特に、濃い色の部分にニスを重ねる場合、ズレが目立たないようにデータを作成する知識が必要です。
印刷会社に入稿する前に、ニス部分をK100%の特色データとして別レイヤーで作成します。
オーバープリントを設定するなど、細心の注意を払うことが重要です。
事前の校正やサンプル確認が不可欠です。
紙の吸収性とニスの相性：トラブル防止策
ニスはインキと同様に紙に吸収されますが、用紙の種類によって仕上がりが大きく異なります。
コート紙やアート紙といった吸収率の低い紙では、ニスが表面に留まりやすく光沢が出やすい反面、裏移りや定着不良を起こす可能性があります。
逆に、上質紙のような吸収率の高い紙では、ニスが浸透し光沢が抑えられます。
場合によってはニスの効果が見えにくいこともあります。
印刷会社はこの紙の特性を考慮し、ニスの種類や濃度、塗布量を調整します。
特殊紙を使用したい場合や、狙った質感を実現したい場合は、必ず事前に印刷会社に相談しましょう。
紙のサンプルを取り寄せて確認しましょう。
6. 特殊印刷に強い会社の選び方
大阪・東京で信頼できる印刷会社の条件
一貫生産体制と最新設備による高品質の実現
特殊ニス印刷、特にUVや厚盛ニスは専用の印刷機や後加工設備を必要とします。
大阪や東京で業者を選ぶ際は、印刷からニス加工、断裁、製本までを自社で一貫して行える会社を選ぶことが重要です。
一貫した生産体制は、工程間の品質管理が安定し、納期短縮やトラブル時の迅速な対応を可能にします。
最新の設備を保有していることは、高度な特殊印刷に対応できる技術力の証です。
自社でUV印刷機やニスコーターを保有している印刷会社に相談することで、コストと品質の最適なバランスを見つけることができます。
創業80年の実績と高度な技術提案力
私たちサンエイは、長年にわたり、大手化粧品会社の高品質な店舗ディスプレイや高級パッケージを手掛けてきた実績があります。
創業80年の歴史と経験は、特殊ニス印刷を含むあらゆる印刷加工に対する深い知識とノウハウの証です。
単に依頼された加工を施すだけではありません。
貴社の商品デザインの目的やターゲットに合った最適なニスの種類や加工方法を積極的に提案できる技術力が強みです。
東京、大阪の企業様に安心と納得のいく仕上がりを提供します。
7. まとめと次のステップ（行動促進）
h2: 印刷物の付加価値を高めるニス活用術
h3: 特殊ニス印刷の効果まとめと応用例
| ニスの種類 | 主な効果 | コスト傾向 | 最適な用途例 |
| UVニス | 表面保護、強い光沢、耐久性向上 | 高 | パッケージ、ポスター、POP |
| 疑似エンボス | 立体感（触覚訴求）、エンボスより低コスト | 中 | DM、名刺、冊子表紙 |
| 厚盛ニス | 部分的な立体と光沢で強調 | 高 | ロゴ、文字、高級カード |
| OPニス | 全面保護、マットまたはグロスの質感調整 | 低 | チラシ、パンフレット、一般印刷物 |
特殊ニス印刷は、印刷物に機能性と付加価値を与える強力な方法です。
- コスト
- 効果
- 用途
を考慮し、最適なニスを選ぶことが集客や売上の向上に繋がる重要な戦略となります。
このガイドで得た知識を活用し、あなたの印刷物をより魅力的にしてください。
無料相談とサンプル請求のご案内
「作りたい印刷物にはどのニスが最適か」「疑似エンボスとPP加工のコストを比較したい」など、特殊ニス印刷に関する具体的な事例やご相談は、経験豊富なサンエイにお任せください。
東京、大阪の企業様からの問い合わせを心よりお待ちしております。お気軽に無料相談フォームよりご連絡ください。
